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製造業における個人目標の設定方法と具体例を紹介!目標管理シートの書き方についても解説

研修コンサルティング

工場研修とは?

製造業において個人目標を設定することは、工場全体の生産性向上につながる大切な要素となります。
ですが、実際に目標設定をしていく中で「そもそも目標が思いつかない」「目標設定の書き方が分からない」とお困りの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、目標設定の具体例や目標管理シートの記入例について解説します。
また、達成に向けたモチベーション維持方法もご紹介しているので、参考にしてみてください。

製造業における個人目標の重要性

個人目標設定とは、自分の成長やキャリアに向けて、具体的で達成可能な目標を設定することです。
ここでは、製造業における個人目標の重要性やメリット・デメリットについて解説します。

重要性

個人目標をすることで、個々の役割や責任を明確にでき、組織全体の生産性向上や効率性向上につながります。
また、自己評価やフィードバックを通して強みや改善点を見つけていくことで、従業員のモチベーション向上にもなるため、個人目標の設定は重要なのです。 

メリット

個人目標の設定によって、作業の優先順位を把握しやすくなり、タスク管理が効率的になる、一つの仕事に集中できるようになる、など様々なメリットがあります。
また、チーム内で仕事の可視化や目標達成の程度を把握することで、公正な評価が下せるようになるため、従業員の満足度も向上するでしょう。
働く上でのモチベーションを提供していくことは、業界全体の発展や企業の成長につながる大切な要素となります。

デメリット

デメリットとしては、能力に合わない個人目標によるストレスやモチベーション低下などがあげられます。
また、目標達成に執着しすぎることで、組織としての改革や成長の機会を見逃してしまう可能性もあります。
定めた目標の結果ばかりに焦点を当てると、従業員の創造性や自主性が損なわれる恐れがあるため、時代に合わせた柔軟性を持った上でアプローチしていくことが大切です。

目標が思いつかない原因

目標設定をしたくても目標が思いつかない場合、自身の役割や責任、将来像などを明確に把握できていないことが原因かもしれません。
例えば、自分の役割が曖昧になっていると、作業内容や方向性も分からずやるべきことが具体化できなかったり、なりたい将来像を想像しにくかったりします。
そのため、目標が思いつかない際は、自己分析や業務内容の整理から始めると良いでしょう。

製造業の工場全体における目標の具体例

ここでは、製造業において工場がどのような目標設定をすればいいのか、具体例をご紹介します。

生産効率・品質管理の向上

生産効率の向上を図るためには、下記の目標を立てると良いでしょう。

・目標の製造原価に近づけるために、コストダウン施策を設定する
・作業工数増やすために、製造リードタイムの短縮を目標とする
・労働生産性を上げるために、ライン工数の効率化を目指す
・不良率を下げるために、具体的な目標値を決める
・稼働率を上げるために、自動化の導入を目指す

労働環境の向上

労働環境の向上を図るためには、下記の目標を設定すると良いでしょう。

・気持ちの良い作業をするために、清掃チェックリストを作成する
・効率的な作業のために、機材の置き場所設置や整理整頓を心がける
・事故を防ぐために、危険個所を見つけて記録する

製造業の個人目標の具体例

ここでは、代表的な手法である「SMARTの法則」を使用した、個人目標の具体例をご紹介します。

SMARTの法則とは

SMARTの法則とは、下記の5つの要素を取り入れて個人目標を決めることです。

・Measurable(測定可能):「数値として計測できる具体的な目標」
・Achievable(達成可能):「無理のない範囲で達成できる行動の詳細」
・Relevant(関連性):「行動をすることで関連して生じる良いこと」
・Time-bound(期日):「目標達成の期限」
これらの要素に基づき個人目標を決めることで、ゴールまでの道筋が明確になり、やるべきことの把握や作業効率向上につながります。また、企業全体の成功要因にもなるため、積極的に取り入れていくことが大切です。

具体例

製造業において、SMARTの法則は下記のように活用できます。活用方法が分からない際は、参考にしてみてください。

S(具体性):労働生産性について、前年比○○%を目指す
M(測定可能):毎月生産数○○、労働数○○を達成
A(達成可能):ラインの自動化、業務の可視化、ペーパーレスの推進で達成可能
R(関連性):生産の無駄を減らすことができ、コスト削減につながる
T(期日):今年度の締日(3月31日)
目標設定を行う上で重要なことは、適度な難易度を意識することです。
難しすぎるor簡単すぎる目標だと、モチベーションの低下や達成感を得られない要因になるため、能力に合わせて挑戦可能な目標を決めるようにしましょう。

個人目標の達成のための目標管理シートの書き方と具体例

目標管理シートとは、目標を果たすまでのプロセスや進捗度、フィードバック等を一つにまとめたシートのことです。
下記では、目標管理シート書き方や具体例をご紹介します。

製造業における個人の目標管理シートの書き方

目標管理シートを書く際は、目標内容や目標数値、達成期限などを簡潔かつ具体的に書くようにしましょう。
また、定めた行動計画と実際の行動を比較できるよう工夫すると、目標の達成度合いと現状の課題が把握しやすくなります。

目標管理シートの具体例

以下は、製造業における個人の目標管理シートの一例です。記入の際に参考にしてみてください。

目標 不良品率の低減
目標内容 製品Aの不良品率を現状の5%から3%以下にする
目標数値 不良品率3%以下
達成期限 2023年12月31日
行動計画
・不良原因の分析と改善策の立案
・品質管理マニュアルの見直しと教育
・品質チェック項目や方法の見直しと共有
・作業ミスが起きた際の教育
結果
・不良原因は主に材料不良と作業ミスであることが判明
・材料不良は仕入先と協議し品質基準を厳しくすることで解決
・作業ミスはマニュアル改訂により再教育を実施
・品質チェック項目や方法を見直しチェックリストを作成し配布
不良品率は2023年6月末時点で4%まで改善

目標達成するためのモチベーション維持と困難に対処するための戦略

目標を実現するためには、モチベーションの維持が欠かせません。
下記では、モチベーションの維持方法や、困難が生じた際の目標の修正・調整方法について解説します。

モチベーション維持方法

目標達成に向けたモチベーションを維持するためには、目標を遂行する意義や価値を常に意識し、そのための行動を習慣化させることが大切です。三日坊主になりがちな方は、目標を小さなステップに分割することで、負担のない範囲で日々の積み重ねができるようになるでしょう。 また、途中でモチベーションが低下した場合は、目標に関連するポジティブな言葉や先輩の成功例を見たり聞いたりし、自分の成功した姿をイメージしてみることがおすすめです。

個人目標の修正・調整方法

目標達成に向けて進んでいく中で、予期せぬトラブルや環境の変化などの困難に直面し、目標の修正や調整が必要になるケースもあります。
その際は、自分の対応可能範囲や優先順位を再度明確にしていくことが大切です。無理のない範囲で軌道修正していくことで、新しい視点から目標に近づくことができるでしょう。

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